半野生の家畜たち
コルシカではあちこちで家畜が放牧されている光景が見られます。
飼育小屋に入っていないため、牛やヤギやブタが敷地を抜け出しトコトコと車道を横切るのどかな風景も日常です。 雨が降って草が育ち、草を食べて家畜が育ち、子供を生み乳を出す、そんな超原始的な食物連鎖が手に取るように見えます。 ここで育つ家畜たちは完全オーガニックの野生児で、その加工品は世界的に見ても最高級といえます。 Fromage:チーズ
チーズはAOC認定のブローッチュ以外にも個性的なチーズがあります。Bastilicacciu, Calinzanu, Niulincu, Venachese, Sartinesiと代表的なチーズが5種類あります。
これらのチーズは放し飼いされたヤギ及び羊のミルクから作られますが、コルシカ種のヤギは角と毛が長く、色も一般的な白いヤギとかなり違います。時代とともに進化を遂げず昔の姿をそのまま残した亜種といえるでしょう。 チーズ産業はコルシカの伝統のシンボルであり、羊(ヤギ)飼いはその伝統の後継者です。彼らは彼らのプライドにかけて伝統的なチーズの製造方法に今も従っています。その方法は現代のチーズの製造方法からはかけ離れた原始的なものです。 コルシカのチーズの味と香りは実に強烈で、試した人の反応は両極ですが、その強い香りと味の後に舌に残る甘さは、中毒性があるといってもいいくらい好きな人にはたまらない味です。 近々ブローッチュ以外のチーズもAOCになる予定です。 Charcuterie:シャルキュトリ(豚肉製品)
ブタの飼育もコルシカの古い伝統の一つです。
ここでのブタは飼育小屋で育つピンクの可愛いブタではなく、黒や茶色で半野生のイノシシのような姿のコルシカ種です。冬になるとどこの家庭でも保存用の豚肉製品(ハムやソーセージなど)を作りだめするのが習慣で、Coppa, lonzu, vuletta, panzetta, salamu, prisuttu, salcicia, sangui, figatelluが代表的な豚肉製品です。 これらの燻製した豚肉製品は特に地中海近郊でよく見られますが、それぞれの地域が独自のレシピを持っています。コルシカのCharcuterieのレシピもコルシカ独自のものですが、高級品として崇められる理由は、放し飼いにされて山の中を駆け巡りながら森の栗などを食べて育つ、ほぼ野生といえるブタそのものの素材によるものが大きいと思われます。 Charcuterieも近々AOCに認定される予定です。 Sanglier:イノシシ
コルシカのマキには野生のイノシシが生息します。
日本でもしし鍋でイノシシを食べる地方がありますが、コルシカでは長く煮込んでシチューにしたり、パテにしてパンにのせて食べたりします。 山で自給自足生活を営んでいたコルシカ民族にとってイノシシは重要な食材でした。現在でもその伝統を受け継ぎ、コルシカ男は猟犬と山に入りイノシシを撃ち、親戚同士でその肉を分け合って料理します。 イノシシ料理はコルシカの郷土料理で、コルシカ料理のレストランに入ると必ずメニューにあります。獣臭がなく、軟らかく煮た肉は意外にも上品な味で驚きます。 |
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