農産物のエリート〜A O C
AOCは日本語に訳すと「原産地呼称」と呼ばれ、
フランスで制度化された農産物の品質を保証するシステムです。 非常に厳しい審査に合格した農産物だけに与えられる名誉ある称号で、 AOC農産物は「原産地」を「名乗る」ことができる農産物のエリートです。 フランス語ではアーオーセーと読みます。 AOC (Appellation d'Origine Controlee)
d'Origineの部分にそれぞれの原産地の地名が入ります。
Appellation Vin de Corse Porto-Vecchio Controlee このワインは「コルシカのポルトベッキオのワイン」です 一般的に日本ではワインのAOCが有名ですが、実はフランスにはワインだけではなくさまざまな農産物にAOCの基準があります。コルシカを始めフランスでは地域主義が発達しており、地方自治体はそれぞれの地方の個性を持った高品質な農産物の生産に力を入れています。 AOCの称号を得るためには、原料となる農産物の品種、栽培・飼育方法、加工方法、生産量などの非常に細かい規定をすべてクリアしなければいけません。製品のクオリティが厳しく管理されるのは当然ですが、原料となる農産物の品種がその地方独自のものであるとか、他のエリアで生産された農産物を混入することはできないなど、地域性が非常に重視されています。1ヘクタールでの生産量にも規制があり、大量生産型の農家はAOCになれません。AOC認定には、国家機関であるINAO(フランス原産呼称国立研究所)により審査され、専門家によるテイスティングが行われるという徹底ぶりです。 コルシカには数々のAOC認定農産物があります。これは、コルシカ独自の品種や地域性が強く個性的な農産物多いという証で、コルシカの伝統的な食文化のすばらしさを物語っています。 コルシカの A O C 認定農産物
Vin:ワイン
ブドウ=ワインは地中海文化の象徴ともいえ、その歴史は紀元前までさかのぼります。コルシカにはVerimentinu, Sciacarellu, Niellucciuなどコルシカ独自のブドウの品種があり、非常に高品質で個性的なテイストのワインを造ります。 Ajaccio, Calvi, Patrimonio, Porto-Vecchio, Sart鈩e, Muscat du Cap Corse などコルシカ中あらゆる地域がAOC認定となっています。Cap Corseはミュスカという甘口の白ワインが有名で、アペリティフとして人気です。どのワイナリーも非常に特徴があり、赤、白、ロゼ、すべて試す価値があります。頑固なコルシカ人に作られた伝統に忠実なワインは、個性的な味わいで飲む人を驚かせます。ワイナリーの規模は小さいものの、コルシカのワインはフランス本土でも有名です。 Brocciu:ブローッチュ(フレッシュチーズ)
ブローッチュは主にヤギの乳から作られる白く柔らかいフレッシュチーズです。丸いプラスティックの容器に入ってそのまま売られているその姿は、日本のすくい豆腐のように見えます。ヤギの乳を加熱して凝固してきた部分をすくい取るという作り方をします。舌触りはまったりとコクがありますが軽いチーズで、ハチミツやジャムと一緒にヨーグルトのように食べると舌がとろけるような美味しさです。コルシカ自慢のAOC認定農産物で、ケーキ、ベニエ(ドーナツのようなもの)に入れてお菓子を作るほか、オムレツ、カネロニ(大きなマカロニのパスタ)などに入れ料理としても重宝されます。新鮮なブローッチュをコルシカの外で手に入れることは難しく、ヤギの繁殖期の冬にしか生産しない貴重なチーズです
Huile d弛live:オリーブオイル
オリーブは地中海を原産とする乾燥に強いモクセイ科の木で、オリーブオイルは地中海の食文化の基本ともいえる大事な食材です。実は12月から1月に収穫され、 fragniと呼ばれる伝統的なオリーブオイル加工小屋に運ばれます。実は生のまま絞られ、石臼で挽くという古典的な生産方法でコルシカ独特の黄金色のオリーブオイルに作り上げられます。コルシカのオリーブオイルはAOCに認定されていて、その味は他のオリーブオイルに比べると非常に素朴で原始的な田舎の味です。毎日シーズニングとして食卓で活躍し、数え切れないコルシカの伝統料理のレシピに登場します。
Miel:ハチミツ
ハチミツはコルシカのマキの生態系の一部です。野生のハチたちは花から花へとわたり野生の花粉をせっせと集め、集められた花粉はコルシカのハチミツを個性的な味にしあげます。コルシカのハチミツは非常に評価が高く、フランスで初めてのハチミツのAOC認定を受けました。ハチミツの種類もユニークで、春のマキ、夏のマキ、秋のマキと季節で種類がわかれています。シーズンによりマキで咲く花の種類が異なるため、ハチミツの味も季節により顕著に変わります。栗の木の花粉からできたハチミツも有名で、その野生の芳香とほろ苦い味は大変美味です。
Clementine:クレマンティーヌ(小粒なミカンの一種)*AOC認定予定
コルシカの強い日差しと、特に東海岸沿いの適度な降雨量は、クレマンティーヌの栽培に非常に適しています。コルシカ産のクレマンティーヌはとても甘みが強くジューシーで、他の産地のものと比べるとその品質は秀でており、近々AOCに認定される予定です。11月に入ると実が熟し、手で収穫されます。収穫シーズン中は毎日もぎたてをフレッシュのまま楽しむことができ、冬の食後の楽しみの一つです。庭でとれたクレマンティーヌは近所の人に配られ、各家庭でジャム、タルト、リキュールなどを作ります。
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